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2020.09.29

環境に優しい“エコな紙”とは。種類や活用方法。

普通の紙だと思っていても、実は、使用することで環境負荷低減に貢献できたり、森林保全を支援したりもできる。そんな紙があるのを、ご存知ですか?本コラムでは数ある紙の中でも、環境に優しいエコな紙をフィーチャー。種類はもちろん、その紙に込められた想いやストーリーをご紹介します。あなたがこれから紙を使う時に、新たな気づきが生まれると幸いです。


HONANDO外観と植物

今だからこそ、環境に優しい“エコな紙”を。

人間と地球の両方にとってプラスな変化を実現していくために、2015年9月の国連サミットで国際社会における共通目標が定められました。それが、2030年までに達成すべき17の目標を掲げたSDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)です。環境の保護や平和のための持続可能な開発、経済成長のための活動、開発途上国の支援など、17の目標はさまざまですが、印刷に使用する紙においても、それらの目標と密接につながっている紙が存在します。ここでは、そんなSDGsや環境に優しい紙をいくつかピックアップしてご紹介します。 まずは、日本初のフェアトレード認証紙であるバナナペーパー。SDGsの17目標すべてにつながっているバナナペーパーは、日本の越前和紙の工場とアフリカのバナナ農家や村の人々とのコラボから生まれ、人、森、野生動物を守る紙なのです。イタリア製のCrushと呼ばれる紙は、食品加工のくずを使って作られた紙で、エコでカラフルな色みが特長。また、国産の竹パルプ100%を原料としたバンブーペーパー、牛乳パックを再利用したエムシーレフォルム、ナノ単位まで細くした木のセルロース繊維で作るセルロースナノファイバー、未利用穀物繊維を活用したシリアルペーパーなど、環境に配慮した紙は、実はたくさんあるのです。 ホーナンドーでは、FSC CoC認証紙や間伐紙といったエコな紙から最適なものを選定し、印刷製品を作ることで、SDGsの持続可能な発展に貢献。環境負荷の低減や社会的責任を果たせるように努めています。

裁断された紙の切れ端

印刷用紙が環境に与えるダメージとは。

印刷用紙を生産するためには、森林の伐採、製造過程で燃料や電気を大量に使用することによるCO2の排出、水の大量使用など、環境に与える影響はとても大きいかもしれません。しかし、日本の製紙メーカーは環境配慮に注力していることはもちろん、使用する木材も間伐材や計画的に伐採されたものが中心。国内の森林がどんどん伐採され、失われていくことはありません。ただ、世界的に言えば紙の生産量は年5%ずつ増加しているため、世界の森林環境を守るためには、紙の消費量を抑える努力は必要だと言えます。

森林伐採の現状。

日本の製紙メーカーが紙の原料として使用している木材の多くは、植林木です。ホーナンドーでは天然林資源の紙も使用していますが、それらは伐採や火災などの後に再生した“天然二次林”由来であり、熱帯雨林などの原生林が由来の紙ではありません。伝統的に林業に利用されてきた森林を、再生可能な範囲で活用しているのが天然二次林。日本で言えば、天然二次林の里山から、薪炭木を切り出して活用しているイメージです。 原材料の持続可能な調達が木々の成長に依存する以上、紙の消費量が増えつづけると原材料不足のリスクは必ず生じます。しかし、冒頭でも触れましたが、森林資源は再生可能であり、伐採後に再生されていれば森林が減少することはありません。また、製紙メーカーをはじめ、森林資源を活用する産業界では農業に不適な土地などにも植林を行い、その資源を大切に使用する取り組みをつづけています。

印刷過程で発生する水質汚濁物質を含む排水。

印刷工程において、有害物質を含む排水や廃液を出さない方法は、2つあります。その1つが、水なし印刷です。水なし自動現像機を使った水なし印刷は、刷版の現像時に有害な廃液が一切出ない現象方式。回収廃液が発生しないため、環境への負荷を大幅に軽減することが可能です。ホーナンドーでは、水なし印刷を採用しています。 そして、もう1つが、環境負荷を考慮した水あり印刷です。CTP現象時に出る現象廃液を濃縮させ、蒸留再生水と濃縮廃液に分離します。廃液を濃縮することで、最終的な産業廃棄物は従来の最大1/8(体積比)にまで濃縮され、産廃処理量が大幅に削減されるのです。また、残りの再生水も下水放流・再利用が可能で、資源の有効活用はもちろん、処分に伴うCO2排出量も削減することができます。

CO2の排出。

私たちホーナンドーだけではなく、環境負荷低減への取り組みは、社会を支える企業としての大切な責務です。その最たるものの1つが、環境問題にも直結するCO2排出量の削減。日本の製紙メーカーでは、バイオマス燃料や廃棄物燃料などの非化石燃料を積極的に使用することで、CO2排出の削減に努めています。また、所有する森林を整備・育成することで、樹木の成長過程でCO2を大気から吸収し、大気中のCO2濃度の低減にも貢献しているのです。 ホーナンドーでは、CO2排出量削減の取り組みを2010年から行っています。SDGsの11項目で目標を掲げながら活動し、2019年度では73,583kg-CO2削減を実現しています。

化石燃料のCO2排出量は非化石燃料の約2倍!

印刷用紙の製造工程で化石燃料を使用した場合、バイオマス燃料や廃棄物燃料などの非化石燃料と比較すると、CO2排出量は約2倍の量になることが明らかにされています。現在ではクリーンエネルギーの進化・普及に伴い、国内はもちろん世界各国で非化石燃料の使用が中心に。印刷用紙の製造工程をはじめ、印刷工程においても非化石燃料が使用され、環境負荷低減への取り組みはより一層加速していると言えます。

環境保全を考えられた印刷物

森を守るマーク「FSC森林認証紙」とは?

FSC®(Forest Stewardship Council®:森林管理協議会)は、責任ある森林管理を世界に普及させることを目的に設立された国際的な非営利団体です。環境保全の観点から見て適切であること、社会的な利益に適っていること、経済も継続可能であること、責任ある管理が行われている森林であること、そして、林産物の責任ある調達に対して与えられる認証がFSC。エンドユーザーとなる消費者は、このFSCマークの入った製品を購入することで、適切な森林管理を行っている林業者を支援し、世界の森林保全を応援できるだけではなく、「地球環境を考えた木材製品を選びます!」という意思表示にもなるのです。価格帯においても通常の印刷用紙と同等のため、お買い求めやすく、再生紙を上回る印刷品質を得ることができます。

環境保全を考えられた印刷物

再生紙・FSC森林認証紙だけじゃない。環境に配慮した紙の種類。

環境に優しい紙と言えば、新聞や雑誌をリサイクルした再生紙、森林保全に基づく地球環境に配慮したFSC森林認証紙などがありますが、実はそれだけではありません。非木材紙やシリアルペーパーなど、いろんな原材料やプロセスで作られる紙があるんです。ここでは、そんな環境に優しいエコな紙をご紹介します。

非木材紙

非木材紙は、木材以外の植物や農産副産物を原材料として作られた紙のことです。木材と比較すると生長が早いため、CO2の吸収固定に優れている点が特長。また、従来は廃棄物であったものを再利用することで木材資源の代替にもなり、環境保全にも役立っています。ハガキや便箋、卓上カレンダー、パンフレットの表紙、包装紙など、幅広い用途に使用されているのもポイントです。

シリアルペーパー

食品加工時などに排出される未利用の表皮や繊維を再活用し、それらをパルプ原料に混ぜて紙へと抄き上げたものがシリアルペーパー。産業廃棄物の有効利用という意味ではもちろん、それを排出元の企業が自社の制作物として再利用することで、環境問題に対する企業姿勢も同時にアピールすることができます。一般的には、ハガキや名刺などによく使用されています。

間伐材紙

間伐紙とは、植林された森林の健全な育成のために伐採された間伐材を原材料として活用した紙のことです。適切に間伐を行って管理された森林は、太い幹としっかりとした枝によってCO2を多量に吸収し、地球温暖化の防止にも貢献。使用することで、森林の健全な育成を支援することができるエコな紙なのです。普通紙と同様のため、ハガキや便箋、印刷用紙など、幅広い用途に使用されています。

HONANDOの取り組み

ホーナンドーは、環境に配慮したFSCやバナナペーパーを採用している印刷サービス企業です。

ホーナンドーは、印刷サービス企業として、社会を支える企業として、2010年よりエコアクション21を通じた環境活動を行い、CO2排出量削減に努めています。また、2019年8月からは自社工場の8色機にて、有害物質を含む排水や廃液を出さない水なし印刷を導入。17の目標があるSDGsにおいても11項目で環境負荷低減に取り組み、目標を達成しながら環境活動をつづけています。 私たちは印刷サービス企業として、今できることを実践することが大切だと考えます。これまでの印刷手法や取り組みを大きく変えなくても、例えば使用する紙を変えるだけで、環境やSDGsの貢献へとつながります。また、紙においても、使用しているのはFSC認証紙だけではありません。バナナペーパーやバンブーペーパー、レイクパピルスなど、環境に配慮したエコな紙を多数ご用意。お客様の想いやご要望に合わせた仕様で、環境にも優しいベストな印刷をご提案させていただきます。

※『FSC認証紙』は、SDGsの14項目に貢献しています。

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